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だって、あいされる才能がないのなら、ひとりぼっちでもいきていけるくらいの才能がないといけないし 仕事を得られるほどのなにかに長けた才能がないのなら、だれかに守ってもらうためのあいされる才能がないといけない どうかんがえたってどちらかがないとひとは潰れてしまいそうなのに。わたしにはどっちもない気がしてなりません。
あいされる才能のあるひと、まわりからコーティングされたようなひと、昆虫のような。 仕事を得られるほどの才能のあるひと、芯があるひと、脊椎動物のような。 たいていそのどちらのひとで溢れるまちを、コーティングもない、芯もない、くらげのようなわたしがあるく。みんななにかしら硬いものをもつなか、ふにゃふにゃのわたしは、へちゃへちゃとずりずりと歩道を湿らすようにあるく わたしも硬いのほしい