2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

いつからいつまでが青春期などと、青春を時間的に定義できるものではない。自分の生き方を模索している間が青春なのである。それは人によって短くもあれば、長くもある。はじめから老成してしまっていて、青春など全く持たない人も、必ずしも珍しくはない。…

わたしは薄茶色の濁流にのまれて、死んだ。そうして生まれ変わって、薄茶色い濁流にのまれたときのことを思い返したら、「意外と、苦しくなかったな」と思って、もう一度のまれてもいいのよ、と思ったところで、目が覚めた。

ほかにしようのないこと、のがれられない、やるせなさ、のような、山田洋次的な‘なにか’を付与されていない、人の営みに、わたしは、特にファミレスで、やられてしまう。

じいっとして、いると 心臓が脈打って、自分のからだが少し波打っているのが、わかる。画面はいつも少し、振動している。

要は、近代美術館で永井荷風の濹東綺譚の挿絵を見たのです。狭い部屋のなかで「一緒にしあわせになりたいワ」とばかりに見返る娼婦と、そんな視線には気づいていませんよとくつろぐポーズの男のひと。それで、わたしは、「所帯なんか、もちたくない」と思う…

わたしは、世の中の人びとの中で、美術や文学を必要としているほうの人間なんだなあと、いまさらおもう。 みんなは浮かれてるって言いたいわけではない。みんなそれぞれ大変な人生で、それぞれの苦悩があるんだろう。だけどわたしのように、無駄にちかい苦し…