2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

生まれてすぐのわたしを見た母は、「気持ち悪い。これじゃあ恥ずかしくて、お父さんに見せられない」と真っ先に思った。母は可愛い。きっと母は、生まれた子どもを見て「気持ち悪い」と思うくらい、母としての意識が薄いから、可愛いのだ。萩の白い花のあい…

父は学研の科学を、もらったその日の下校中に読み終わって帰ってきてしまうような少年だった。父の箱には化石や水晶や、火山岩や軽石が詰まっていて、本棚には純文学とSFと、科学と物理と、漫画と、なにかのレースで優勝したらしいトロフィーがいくつもある…

「変わってるって言われる?」「天然だよね」と言うときの男の子の顔―――「いや別に言われないですけど」と左のほうを向いているわたし(目が死んでる)の右頬で感じる――は、おしなべて同じだ。なんでかしらないけど大体みんな同じだ。なんだあの顔。

インターネットでなに言ってたって、実際はふつうにお風呂入って寝てるし、タンタン麺とか食べておいしいとかおもってるし、なんにも考えず「へぇそうなんですかー」とか言ってるし、伝線したタイツ、まあここなら見えないからいいやとおもって履いてるし、…

沈みゆく船で、森で死ぬ。どうなんですか。

智恵子にあこがれるのは、彼女がつよく客体化されているから。 個人として客体化されている というと言葉に矛盾があるのかもしれないけど、個人として客体化されている。という言い方がしっくりくる。だけどそれって、彼女が死にゆく者だからなのかな。 主体…

わたしは一度も学習塾に行ったことがないので、学校の授業や教科書は役立たず、子供は塾に行かせなきゃと熱弁してくるひとに疑問を禁じえないですいつも というかなかば腹をたてています

わたしに効果音をつけるなら、しゃなりしゃなりだそうです 態度が悪いということなんでしょうか…

男の人が自発的にこちらへやってくると、とたんにその人が小さくなって感じられる。おまえがいうなと、いってください。わたしレベルで手打つなよちっちぇーなというのもあるけどもっと深いところでどうしても。もう、男の人と会いたくない。わたし、わたし…

今日きいた話はすごくよかった。自分の考えていたことと、人の話が符号してくると、すごくたのしい、なにかに触れることができているような気がする。そういうとき、生きるのがたのしい。これからも生きられるとおもう。

おもいだされる、かずかず。2か所の公園で会った露出狂、ベージュの服を着て、ゆっくりこっちに近付いてきた。ながいながい、戸塚ー横浜間のちかん。自転車で通り過ぎさま、いやらしい言葉をぶつけてくるおじさん。夜、道をきくふりをして触ってきた、高校…

マーガレットハウエルの靴を買いに

マーガレットハウエルの靴を買いに というフレーズは、『オリビアをききながら』『あのこは綾波レイが好き』などのように、固有名詞を含んだフレーズとして、ちょうどよくあるまいか。ちょうどよいとおもう。 このあいだは、静物デッサンをする試験があった…

いつもコミュニケーション能力然としてわいわいしているひとが、ひとりになったとき、相手と目をちゃんと合わせずに話していたりすると、わたしは、どうした?どうしたの?という具合でそのひとの目をじっと見て話す、くらいに、こころねがくさってる。 ただ…

いまいちのりきれないのは、いろいろのことよりも、球技大会とかをサボる精神がわたしの根底にあるからなのか。 共通体験というものがなかったわたしたちを、巨大な悲しい共通体験と、巨大な明るい共通体験がつづけざまに襲っている。 わたしは合唱コンクー…

かわいいという言葉を浴びせられる実際どうみても中より下の人 この歳までそれがつづくとおもってなかった

ひふとこころ 俗物版

ここ数日肌の炎症がおさまらずいまこそはわたしはしにたいとおもえる。 わたしは肌がつるつるのときはじめて、若いおんながただ若いおんなであるだけで持つことのできる魅力をえることができる。だからつるつるでないいま、わたしには若いおんなであれば無条…

電車ひとつとっても、オレンジと緑の電車にばかり乗っていて、中学生のときちかんにあったわたしとは、全く体験がちがうのです。電車という言葉のひびきもちがうんだろうな。わたしが書く電車と、あそこに住む人たちの書く電車では、その言葉の持つ、色みた…

なんでわたしの友だちはすぐセックスしちゃうんだろう。こころとからだがしっかり分離しているというのはあるとおもう。分離しているのはうらやましい。

旅行 いなか

電車には、大きくわけて、田んぼの真んなかを走るものと、森のなかを走るものとがあった。 田んぼの真んなかを走る電車は、目じるしのようだった。むらのひとたちに見守られているようだった。登校中の高校生でいっぱいだったけれど、ある駅で、あれはきっと…