東京ひとり、お風呂をあがって髪の毛の、濡れたまま飲むのはポカリスエット。お酒を飲めばいいのにね すがすがしくサンダルを履いたわたしと裏腹にぎしぎし呻るベランダは、ぜんぜんロマンチックじゃないよ。 「薄紫のをください」うきうき買ったあじさいの、儚い色を楽しみにして、染まりはじめたそれは桃色。 今夜は快晴 星が瞬く空だけど、どちらが金星火星かわからない、月はどこかに行ってしまったみたい、それよりこの窓はどの方角を向いているの


そこここがわたしを侮って、なめてるんでしょうだいすきな花も星も、わたしを仲間に入れてくれない。アパート飛び出して疾走するも、行きたい所は遠すぎた 前まであんなに近かったのに、なんでわたしは走っていかなかったんだろう。少女性ばかりかたくなに磨いて、若さはいたずらにすり減り始めてる。  聞こえてくるのは玉川上水の音、水は浅い   おねがいまだ間に合うと言って走れる脚はあると言って、太宰治 上水の音は、聞こえないふり