4時、メタ認知散文
わたしは卑下が癖だから、たまには自分のいいところも考えてみる。 わたしは、人に、「え、それ知ってるの?」と言われることがしばしばにある。つまり、“やっと見つけた趣味の合う人”になりきるのがちょっと上手。 それはカルロス・クライバーだったりグレース・ケリーだったりハミルトンだったりロッシだったり三上寛だったりカワサキのバイクの色だったり深夜の馬鹿力だったり色々だけど、わたしは決して、それらについて詳しいわけじゃない。知っている、というだけ。でも、知っている、というだけでも、それはそれについての話をしたい人にとっては大事なことだ。 友達が少ないわたしに、モテない男の子の友達が数人いてくれるのは、このためだと思う。 モテない男の子はたぶん、「なんで僕が女の子と交流しないか?趣味の合う女がいないからだ」という言い訳を、自己防衛として作っている場合がある。 わたしは、その防壁を、その趣味について少し知っている、というために通してもらえることがあるのだ。 防壁を通してもらうためには相手への興味を示すことも求められるけど、わたしは壁の中に趣味の知識が溢れていることを知っているから、これは知識欲で自然にクリアできる。 自分で冷静に認められる長所はこれに限るのだけど、世間的にもこれが長所なのかは、自信がない。