いくらばたばたしたって、この容れ物のなかからは決して出ることができないんだから恐ろしい   わたしの思考のような、自我みたいなものが、わたしのヒト型の、壁をほうぼう叩くけど、開きっこない。      どんなに美しい世界とも、わたしはこの容れ物ごしにしか触れることができない。死んだら直接触れられるのかというと、それもわからないから、とってもこの容れ物のなかで、わたしはさみしい。