きみのすきなところは、人間らしい少年でありそうなところ。わたしの思い描く少年どおりのことをしていそうなところ。重松清で読んだような少年でありそうなところ。手には何か、とれないにおいのこびりついていそうなところ


少年達
歓喜の声が聞こえる
まだ見ぬ神秘の果実への 夢をうちに秘めて
快楽の明日が見え隠れする

休むことを知らず
夢をパートナーに ワルツを踊り続ける

動脈の静脈のリズムにあわせ夢が雪のように溶けるまで
少年達



戸川純「少年達」