ニヒリズムのいたるところ 無意味な生存への安住

 靴を買いました。ワシントン靴屋 黒いエナメルでストラップのついた靴。店員さんに計ってもらったわたしの足は22センチにも満たない 箱に入れてもらったそれは宝物みたいな尊い重さ ベッドに入り目をつむり、靴は上質なものに限りますと、おやすみなさい
 後輩からまたメールがくる。美術館へのお誘い もう何度目。 mixiこわい。わたしはmixiやっていないけど、たとえばわたしが嘘の予定を言ってお誘いを断ったとして、その日他の誰かと遊んでいたら。そのひとがわたしと遊んだことをmixi書いてしまったら、わたしが嘘ついたってばれちゃうんだから 嘘もつけない世の中になりましたか。 どーでもいい 嘘を平然と送りつけ ごめんねそのひはバイトなの、寝ます、おやすみなさい
 安い指輪を買いました。デパートの3階や4階も若くておしゃれですきだけど、デパート1階はしっかりしてるいいものがあるからすき 大きなガラスのひとつついた指輪をお会計に持っていくと「これはスワロフスキーなのよ フランスの指輪よ すてきでしょう」とおばあちゃんの店員さんはゆっくり言いました。すこしゆるいけど 働いて今よりつよいおねえさんになるころには指も太くなるでしょう おやすみなさい
 せんとくんデスクトップにしてみたりしてね、おやすみなさい
 がんばって悩まない ちいさいしあわせたいせつに。 あーあ生きやすい世界