作るもの、生み出すものが美しいなら許される世界だと思っていた。    画家の、見た目が美しかったら、それはそれで強みだけど、それは話題性とか、そういう意味でのみの強みだと思っていた。    でも違うと気づいた。画家の見た目の美しさは、作品をも、強くする。    画家の美しさはいろんなことを想像させる、見る人に人生を、悩みを、勝手に想像させる。画家の美しさは作品の意味さえも補完する。作品の強度を上げる。本人にとって不本意であれ、確実に、より作品を強くする要素になる。      そのことに気付いたとき大泣きした。ことを、今、生々しく思い出した。      でもさ、要素って打ったら最初にヨウ素って出たんだ。 今はぜんぶそれなんだ。 それなしの思考なんて、嘘なんだ。