凡庸な病気。もう肌を完全に隠さないと外出できないほどになった。凡庸。脊椎カリエスとか、文学を生みそうな病名ならまだいいのに。       考えたり、がんばったりするほどに醜くなる。ここまで顕著にストレス耐性がない身体では、社会に出る適性ないのかもしれない。     「原発のこと夜中まで調べてたら肌荒れた。原発詳しいから聞いてよ」って友達に笑う。恋人に血を見られて号泣する。     ああなんでだろう、あの子、明るく、うるさい、色の黒い、足の大きい、健康的なあの子は手に入れることができて、わたしは手に入れることができない。    つまんない言葉しか出てこない。皮ふ病って、頭がおかしくなるのに、十分足る理由だって、おもう。   自分の身体が汚くって、気持ち悪くって、邪魔で、生きにくい。