これほどまでに情報や知識が溢れるネットがある今、必要になっていたのはその情報・知識のどれが正しいのか見極める場、たくさんの人の意見を聞いて情報・知識の均衡を図る場だったんだ。 だから、ネット上で討論番組が増えてきているのは、当然のことだったんですね。     わたしはテレビタックルとか朝生がだいすきで、それは、一人から発せられる意見を聞いて知識を得るよりも、たくさんの人の意見のぶつかり合いの中から自分の知識を得るほうが、おもしろかったからなのです。居酒屋さんでバイトしていたとき、院生の人たちが繰り広げる美術論に耳をそばだてていたのも、おなじことだったのです。       「議論をぶつけ合うとかって、なんかサムイ」という空気が、変わりつつあるんじゃないかと思って、うれしい。