わたしは、どんな表現方法であれ、絵でも文でも映像でも人間でも、あらゆる作品には、狂気か、色気のいずれかのにおいがすることを、絶対に求める。 頭いっちゃてるかんじとか、いやらしいかんじ、とは違う。  それは、執拗さや、繰り返し、巨大さや、微小さ、過剰や、不足、美麗さや、醜悪さ、異常なこだわりや、全くの無視、個人的事情の絡んだもの、表現者の身体性、精緻さや、乱暴さ、白さ、黒さ、ふるえや、大声や、沈黙。  それぞれいろいろだけど、とにかく、狂気も色気もないものは、あんまり良くないと思ってる。