バルト9のエレベーターからの眺めがすきなので、わたしは、その眺めのためだけに9階へ上り、ヒミズのちらしをもらって、降りてきた。そのあとテアトル新宿に向かって、きょうは水曜日サービスデーだったのだけど、わたしは明日、樹脂を買わなくちゃいけないので、1000円もケチらなくてはならず、恋の罪を、がまんして帰ってきた。    部活で作った卒業アルバムに、ーちゃんはフランスの森の中で麻のシャツを着て老衰(わたしは高校生のとき夏になると、いわゆる女子高生のするするシャツじゃなくて、アニメ時をかける少女が着ているようなかたちの、ぴったりした麻のシャツを着ていた。) と書かれていたけど、あれはほんとうに、現実味を帯びてきた。 アジアの国で働く話をもらっていたけど流れたのだ。 つまらない仕事をすることになるのなら、わたしはお金をためて、仕事をやめ、どこかの国に飛んで、死にそうになったりしながら、耳聞こえなくなったりして、しあわせになる