空、くう、からっぽ、なにもないこと、闇、無 空を睨む。大好きだった男の子、大好きだった男の子と付き合っていた、顎の長い不細工な女の子。 体が痛い、首が、腕が痛い。空を睨む。男の人が引っ張る。汚い。いつか動物園でみた、大きい動物みたいだから好き。 ああ、汚い。 空を睨む。これは、まぶたの裏っかわ。 枕の布の、繊維が痛い。美しくないことを、まぶたの裏の、神に謝罪する。罵声を浴びせる。 空を睨む。 ちょうどいい不幸。 ドッキンドッキン