かれがくれたちいさなサファイアのついた指輪を見て泣くのは、それが似合わない汚い手を持っている自分へ対して。このエゴ。 おとなりのアパートのひとが、うがいをする、ぐちゅぐちゅ、口から吐きだした水でシンクがびろびろと鳴る音が聞こえるの  ぐちゅぐちゅ、びろびろ  明日はくすんだピンクいろのくちべにをつけようかな。泣きながら明日のくちべにの色を考える、このブルースで寝る