このバスの運転手さんは、次はどちらに曲がる、次の交差点はとても揺れる、などといちいち声をかけてくれて、たいへん親切です。 ちょっとでも気を抜けば涙を出せる。わたし、高校生のときに映画をとっていたら、舞台は冬で、白っちゃけた、それは清潔な画面をつくったろうが、今ならきっとグレーと肌色、汗がベタベタとした、ちょっと汚い画面になりそう。だって少し気を抜けば涙が出るんだから。涙で空飛べそうなんだから。生き生きとして仕方ない。