夜、砂利道、地面に落ちてる息も絶え絶え蝉爆弾を、踏みそうになりながらキャーッこわいと言ってわたしにくっついてくる女の子を背中に感じながら、蝉の気持ちになってみると、「おまえのがよっぽどこわいよ」とおもった。     女の子を守ろうとするなかで、ビルや鉄道を破壊して、知らないうちに手のひらに握っていた女の子を潰してしまうキングコング みたいだなあ、と人を見ていておもうことがある。じぶんの正義のために人や世界に対して雑に触っているひと 思いをぶつけて世界を傷つけるわりに世界から傷つけられていないひと わたしには理解ができなくてちょっといやだなとおもうけれど、人気者なのもわかる