はじめて父母に夕食とお酒をご馳走して、よろこぶ顔がとてもうれしかったのに、ふんわりと体がうきあがったようなさみしさに呑みこまれている。父や母の葬式を終えた夜も、こんな気持ちなのかもしれない。    なんだか掴みどころがなく耐えがたくって、友だちとお酒を飲んで笑っているときの、からさわぎが、こいしい、かなしい。