うまくいえないんだけれど、 こいつは頭が良い、こいつは頭が悪い、という価値観でもってひとを判断するひとがいるけれど、そういうひとたちは、すばらしい表現者のことを“こいつ”に入れないように思うのである、その価値観を当てはめないように思うのである。    うまくいえないんだけれど。かしこくて、人生に向き合うことが無駄だと気づいたひとにとっても、 人生に向き合わずにはいられない優れた表現者たちの成すことは、理論を越えていて  美しい、桜や雪みたいなものなんじゃないかって。     そうならば、わたしは、人生に向き合ったって仕方ないということを悟るより、そんな価値観をときに転覆させる、桜や雪の、畏怖させるような美しさのわけに、せまっていきたいとおもうのだ。そうでなければ、一体生きている意味なんて、わからなくなっちゃうもの。