誰でもよいということがわかったからといって、ひとを愛することがうそになってしまったわけではない。わたしたちが桜を眺めるときのように、そのひとの、そう在る奇跡が、ただただ美しくて、うれしくて、そのひとと自分とが絶対的に別の存在であるというさみしさを、じっと噛みしめて味わうことができたなら、そういうのがきっと愛だ。そういうのがきっと愛だったらいいなあ〜と思う大学生はこれから粕汁をつくる。