大学の同級生のアル中の男の子とガストで会ったとき、「風邪ひいた」と言うので「お医者さん行った?」と聞くと、彼は「痛み止め飲んだ」と言った。風邪に効くはずもない痛み止めを飲みすぎたためにもたれた胃に、というかそもそもアル中の治療をさぼって昼間から酒を飲んでいるためにもたれている胃に、今しがた注文した温玉チゲ鍋の刺激は強すぎたようで、彼は友達に「ごめん、胃薬買ってきてくれない?」と言った。 彼には思わず「なんじゃそりゃ」 と言ったけど、ほんとうにわからない。健康であること、ぴかぴかの体であることを切望してきたわたしには、何もしないどころか、自分で手を下して自分の健康を害し、体を傷つけるひとの気持ちが、実感を持ってわからない。わかりたい。