2010-01-01から1年間の記事一覧

もう夏の匂いがすごい。アスファルトは昼間のうちに帯びた熱を、夕方になってからもわもわ空気中に漂わせて、みんなをちょっとそこまで、の買い物に誘い出すよ。 なんだか目の病気まで判明してしまったわたしはふらふら眼鏡で外に繰り出す。肌のみにくい脚は…

血でた。すごくでた。近ごろ頭がばかになっていたから、罰があたったのかもしれない。泌尿器科とか行ったのはじめてで。先生は、おじさんなんだけど、この人…おばさんって言われても驚かないな…というかんじのおじさんで。ばかな頭でタルコフスキーとか観や…

向かいのガールズバーでは、お客みんながレイちゃんにハッピーバースデーを歌っていた。 今わたしは誰もいない部屋でひとり寝ころんでいるけど、鳥の声がするから、世界と関わっているだろう。昨日は、今年初めてのウグイスを、聞いたし。 大好きだった人の…

動物園に行った。ゴリラはわたしたちに背を向けるかたちで、ガラス越しすぐそばに座っていた。わたしたちもそこにしゃがんで、たまにこちらをちらちら見るゴリラの、黒い鼻の質感を見ていた。そうすると2,3才の女の子が、お父さんお母さんと一緒に、わたしの…

自分を身体を汚いと感じない女のひとっているんだろーか どんなに美しいひとでも、女だったらみんな自らを汚いと感じるんじゃないか。 キレイになりたい、と思うところの出発点は、汚いから、ということなんじゃないか。 わたしはわたしが汚くって仕方がない…

こんな夢を見た。 わたしは妹と2人で大きな家に住んでいる。2人では持て余す広さだから、余った部屋に宿泊できるようにして商売している。その日は背の高いおかまと背の低い男が2人でやってきた。部屋を案内してわたしは事務所に戻ると、背の低い男が汗だ…

瓶に生けて窓辺に置いたガーベラは、すぐに光のほう、窓のほうに顔を向けてしまうから、こっち向いてこっち向いてと直していたら、茎がくねくねになった。 引っ越ししたので、インターネットが繋がっていないんだ、いま。 すごく生きているから好きだ と言っ…

終電を逃した深夜、雨がぽつぽつ降っていた。わたしは、お店でもらった濃いピンクのガーベラの花を一本持って、よく知らない町のコンビニの前に立ち、人を待っていた。わたし、生きていた。

性的に不能な人と結婚したいなんて思っていたけど、わたしのほうが不能みたいなもんだ。あーあ手間が省けた

朝の青白さのせいで、罪悪感とばかばかしさと虚無感でいっぱいになる 「脱力感のまちがいでしょ」と言うけど、ちがうよ。 いろんなことが、思っていたほどロマンチックじゃないことはだんだんと明らかで。 ロマンチックじゃないって判明したいろんなことには…

スーパーで、野菜とか、手に取ったものを、カゴに乱暴に突っ込む人が嫌い。 かなりの割合で居る。

バイト先のお兄さんに借りたノルウェイの森を読んでいて、きみたちは、こんなつやつやの赤と緑のカバーに宝物みたいに大事に包まれていていいなあとおもう。わたしの外側にも、きれいな色のつやつやのカバーが付いているだろうか。 坂道発進よりもなによりも…

「美しすぎる童話を愛読したものは、大人になってからその童話に復讐される」 寺山修司

今だって、美しいものに触れれば触れるほど、その代価を支払わされている気がするんだ 今日だってわたし、払った。

さっき、さっき、「もう朝なの?まだ夕方かと思ったー」と言ってる子供がいて。わたし、え、空ー、でも、朝焼けと言われたらまあそうも見える、とおもって。 ずっと寝てたのかな、起きたら何日だか何時だかわからないっていう体験するにはちょっと若いよ 貯…

渚は白い。夜の闇の中でも渚ははっきりと白いことをわたしは知っている。 夜の空と海は、オレンジ色の電灯に照らされると深い紫になることもわたしは知っている。 「私の男」を読んでいたら、「体の奥で泡が立つ」という表現があった。そうだよねと思って、…

避妊の道具を、持ってこられたときの吐き気。わたしの周りをぐるぐる渦巻く嫌悪感は、辿るとそこに繋がっていることがよくある。本能とも理性ともつかない、ふたつが入り混じったもののような、そのどちらでもないような。人間特有のもの。

雪の積もった道を歩く人がみんな、「今日の月はきれいだね」と言う時のような顔をして、このきれいな日を汚しまいとする身のこなしをしている。今日ばかりは駐輪場でドミノ倒しにした自転車をほっぽっていく人はいないとおもうんだよ

雪がきれいで、さっき散歩した。 雪が積もっていると、普段の夜の黒が、紺色に見える気がする。 足跡やタイヤの跡は、それぞれが各々の家に辿り着いていて、人が居るのをおもう。 アパートに帰ってきて傘をたたもうとしたら、ふかふかの傘になっていた。 朝…

誕生日に友だちにもらった、カミュの異邦人を読んだのだけどすごく面白かった。「真実何かを悔いるということが私にはかつてなかった― 私はいつでもこれから来るべきものに、たとえば今日とか、明日とかに、心を奪われていたのだ。」とか、「私ははじめて、…

シフォンの生地のワンピースがほしい、パルナサスのなんとかが観たい、DVDは惜しまずたくさん借りたい、上野に行きたい、リサイクルの家具がほしい、友だちの誕生日に本をプレゼントしたい、レンピッカ展に行きたい、トマト缶を買いたい、ケチャップじゃなく…

ねえ今日月、大きいよねえ、オレンジだし、これ、実際大きいよね、ねえ、大きいよ、今日の月、錯覚だとおもう?、ちがうよ、ほんとう、おっきい。 わたし、冬がすき、冬は息が白いでしょ、呼吸してるの、実感するから。って、昨日観た映画で言ってた。いいよ…

ふつうの話

春までに引っ越そうとしていています。 引っ越し資金のために今のところ10万円貯めたわけだけど、引っ越しにかかるお金を実際計算していくと、もっとかかるみたいで、わたし、親のすねかじるの、まあかじっているわけですが、世の中の平均よりかじる際の罪…

かわいい女の子が、これといってかわいくない女の子を「かわいい」と言う残酷な行為はたくさん行われていますが、これといってかわいくない女の子がすごくかわいい女の子を「かわいい」と言うという、意外となされていなかった行為をわたしは実践して、どう…

わたしはねー、果物の中で洋梨がいちばんおいしいとおもってる。

同窓会って格好良くなった人や可愛くなった子に対しては、心の奥底でひ弱で懐古的で薄紫がかった性的な気を起こすべきと思うんだ 安い熱がいっぱいで、わたし、頭おかしくなるかとおもった。 きみの目はジュリーみたいに少したれ目でぎょろっとしてやっぱり…

中央線に乗っていて、 なんで中央線は自殺する人が多いのかなあ、こうやって、町を見下ろしながら走るからかなあ わたしもなんだか、頭が変になりそうで、変になりそうで。 避妊具の中に力なく溜まった精子を見て2人で大泣きしよう 排卵日にはパンツを火葬…

今日の夕方5時くらい、オレンジ色の電車に乗っていたわたしはドア脇の手すりにつかまって窓の外を眺めていると、だんだん黄色い電車が追いついてきて、ふたつはしばらく並行して走った。外はもう薄暗いから、黄色い電車の窓はまばらに座った中の人たちをフ…

去年観た映画を書きだしてみよう 少なくておどろいた 今年はもっと観よう

午後 と 恐竜 をくっつけると可愛いのに、午後 と ショパン をくっつけたらこんなに気取った字面になるのかと思ったけど、わたしは有機野菜を謳うの嫌い 飲み会で食べ物をやたら、やたら取り分ける女の子が大橋アナに似ていて、大橋アナに似てるね、というか…

肌が荒れている。いま、雨が降っている。耳元ではスピーカーからショパンの雨だれの前奏曲が流れている。最近わたしは雨だれの前奏曲が大好きで練習し始めたけど、そんなに難しくないのでどうにかできそうだ。肌が荒れている。わたしが唯一自信を持って弾け…